書籍「奥河内の野鳥(河内長野市鳥類目録 2025)」ご寄贈いただきました

 河内長野野鳥の会より、「奥河内の野鳥(河内長野市鳥類目録 2025)」をご寄贈いただきました。2011年から2024年までに記録された162種、約3万9千件に及ぶデータに基づいて、市内に7つある5kmメッシュごとの観察記録数を分布図にわかりやすくまとめ、観察される時期と合わせてまとめられています。(メッシュごとに市街地から山地まで景観が異なり、その特徴が解説されているので、現地の様子が伝わってきます。)
 表紙の青味を帯びた翼のカワガラスの写真(会長の白木信生さん撮影)が見事ですが、掲載されているどの写真も美しく、鳥の特徴をよく捉えています。しかも、そのほとんどが市内で撮影されたものとのこと。外見上の識別ポイントは意図的にはずされていますが、どこでいつ観察できるのかの解説が丁寧に書かれていて、探鳥の際に携帯する図鑑としても優秀な一冊だと思います。ちらほら知ったお名前が出てきて嬉しくなりますが、会員の方たちの熱い思いと地域への愛着が伝わってきます。
 惜しいことに販売はされていないようですので、東京近郊の方で河内長野市に探鳥に行かれる方は、貸し出しをしますので、バードリサーチの事務所にお越しください。

 地域ごとにこのような優れた目録や分布図が作られることは、将来の鳥たちの生息状況に変化があった時にも役立ちます。しばしばご寄贈いただきますが、日々の記録の大切さを共有できる仲間のようで、心強く感じます。
 バードリサーチでは、野帳の観察記録をつけられるWebアプリ「バードノート Ver.3」(旧名称「フィールドノートVer.3」)を提供し、データの蓄積と集計をサポートしています。ぜひ、ご利用ください。地域の団体やグループ単位での活用もサポートしていますので、お問合せ下さい。

高木憲太郎