山と渓谷社さまより『足環をつけた鳥がおしえてくれること(著:山階鳥類研究所)』を献本いただきました 。ありがとうございます。
その鳥が何歳まで生存していたか、どこまで遠くに行ったか、毎年帰ってくる鳥は同じ鳥なのだろうか、年齢によって羽のパターンはどのように変わるのか。
野鳥に標(しるし)を付ける標識調査は、野鳥の生態や行動研究にとって標準的な方法ですが、様々なことを教えてくれます。その標識調査についてまとめた書籍が出版されます。多数の話題を山階鳥類研究所の各担当の方が、わかりやすく項目ごとにまとめ解説しています。鳥の渡りのことや、ヤンバルクイナの初捕獲などの興味深い話、センカクアホウドリやハマシギ亜種の遺伝子解析などの最近の話題も含まれていました。はたまた鳥類標識調査の(苦難?の)歴史やバンダー(標識調査者)のなり方なども。この調査の意義や成果について幅広く知ることができます。個人的にはシギ・チドリ類や水鳥の話題も多く関心をより深める事ができました。個体を明確に識別すること、ケースとして例数を把握することなど、しっかりと証拠を押さえ証明する科学の面白さも詰まっていると思います。ぜひ手に取ってみてください。
10/16発売ですが、予約注文できるそうです。詳しくは、以下のリンクをご覧ください。
足環をつけた鳥が教えてくれること | 山と溪谷社
私たちは、鳥のことを、どこまで知っているのだろう
(守屋)