慶應義塾大学総合政策学部4年の山田拓海さんの研究で、視覚情報に頼らずに鳥の形や飛翔動作を理解できる新しい多感覚教材を開発しておられ、鳴き声図鑑に掲載されている音源が利用されることになりました。この研究は、視覚障害者の方々を「バードリスニング(聴覚による鳥類調査)」の調査員として活躍できる仕組みの構築を目指しておられるそうです。現在は、剥製や標本データをもとに鳥の姿を3Dモデル化し、3Dプリンタで出力した触察模型と鳴き声の再生機構を組み合わせたものを制作しているとのことです。任意の日本語の文字列を入力すると、その文字を点字として3Dプリンタで出力できるプログラムも独自に開発されたそうです。

これから視覚障害者の方々にご協力いただき、そのフィードバックを得ながら、教材の実用性と効果を高めていくとのことでした。また成果が出てきましたらお知らせできればと思います。
参考:
聴覚による鳥類調査に関連して、バードリサーチでも、以前に視覚障害者の方との協働プロジェクトを行ったことがあります(バードリサーチニュース2016年11月:2 鳥が見えても見えなくても 奈良で山の鳥講座)。

