「ツバメが低く飛ぶと雨」は本当か?

ツバメ好きの仲間と多摩川の多摩大橋下流にねぐら入りするツバメのカウントをして、今年で3年目になります。このねぐらでは多摩川沿いに上流からツバメが帰ってくるので、橋の上に何人かで並んでカウントをしています。もちろん川に沿って飛んでこないツバメもいるので、実際にねぐら入りしている数はもっと多いのですが、個体数が増減していく傾向は橋の上のカウントで把握できそうです。

2024多摩川のツバメねぐら調査
2024多摩川のツバメねぐら調査 ツバメは夕暮れなると集団ねぐらに帰ってきますが、この場所ではほとんどのツバメが川に沿って上流からねぐらに帰ってくるため、多摩大橋を通過するツバメのカウント調査を行っています。同じ場所で同じ手法でカウント調査

ところで、ツバメが低く飛ぶと雨が降るという言い伝えがありますが、これが本当かを調べたいと思っています。それで、ねぐらカウントのときにツバメが橋の上の街灯より高く飛ぶか低く飛ぶかを分けて記録したところ、言い伝えとは逆の結果になってしまいました。しかし、まだ天気の悪い日ばかり三日しかやってないので、もっと回数をこなして調べてみます。

照度と時間も関係あるかもしれないと思って、カウント時間も記録できるiOSのカウンターアプリ(GP Counter)で数えています。分析できるほどのデータは溜まってないので、ねぐら入り総数と照度の関係だけグラフにしてみました。ツバメがねぐら入りするのは曇の日の方が早いので、明るさと関連してることは知られていますが、照度計の数字では1000ルクスくらいから帰還するツバメの数が増えてきました。なお、このカウントは私が担当の区間だけなので、橋を通るぜんぶのツバメではありません。

実のところ「ツバメが低く飛ぶと雨」というのは曖昧な言い伝えで、「雨が降るどのくらい前の飛び方なのか?」「どこで飛ぶ行動なのか。移動中か、採食地か、陸地か、河川か?」「高い低いはどのくらいの違いか?」「ほんとにツバメなのか。アマツバメではないか?」など、どこで見て検証すればいいのか分からないことだらけです。ねぐらはちょっと特殊な場所なので、採食中のツバメの高度も調査してみようと思っています。雨が降るとツバメは地面の泥を集めるために低く飛び回るので、気象条件とは関係ない(泥があると低く飛ぶ)というオチになるかもという気もしています。