
モニタリングサイト1000シギ・チドリ類調査の講習会を佐賀市で開催しました。
今回はコロナ明け初の現地とオンラインの併用開催を行いました。40名ほどの参加者がありましたが、ほぼオンラインの参加が多数となりました。
1日目の講習は、第1部で、環境省が行うモニ1000という調査の枠組みや、いきものログの説明、モニ1000シギチの調査について、主催者側から事業の説明を行いました。
続く第2部の、細谷淳さんに話していただいた「シギ・チドリ類の換羽(基礎編)」は、WRPシステムという換羽標記のお話で、事後のアンケートでも興味を持たれた方が多かったようです。意見交換では、田久保晴孝さん、梶谷晴音さん、小山内朝香さん、山城正邦さんに各地のシギチドリの状況をご報告いただきました。各地ともシギ・チドリ類の状況は厳しく、モニタリングから保全へどのようにつなげていくか、モニ1000の枠を越えた活動が必要と感じました。
懇親会も小規模となりましたが、いろいろと突っ込んだお話も聞けてこれはこれで良かったです。
2日目は、時折きつい雨が降る中、大授搦(東よか干潟)でシギ・チドリ類のカウント実習を行いました。
雨は止み間もあったため、満潮時にハイタイドルースト(高潮位の休息場)で、ひとまとまりになっている約2000羽のハマシギの群れを皆で数えることができました。カチカチとカウンターが鳴る音を聞くのは久しぶりで、有明のシギチドリの豊富さを感じました。3月ですが、メダイチドリ、シロチドリ、ダイゼン、ムナグロ、トウネン、ヨーロッパトウネン、アオアシシギ、アカアシシギ、チュウシャクシギ、ダイシャクシギ、ホウロクシギ、ソリハシセイタカシギ、ミヤコドリ、ツクシガモ、ヘラサギ、クロツラヘラサギ、ズグロカモメと多くの種類の観察もできました。
ダイシャクやハマシギが干潟の上を群れ飛ぶ様子も観察でき、原点はこういう景観の保全だなと個人的に初心に立ち返る思いでした。


全体としては盛況で有意義な時間となりました。ご参加の皆様ありがとうございました。
反省点としては、意見交換の時間が十分でなかったこと、マイクやスピーカーのコントロールがうまくできなかったことで、ご迷惑をおかけしました。また、オンラインはいろいろな方が参加できるのでメリットも大きいですが、現地に来ていただけるような工夫も必要かと思いました。
今後に活かしていきたいと思います。
今回は環境省の講習会でしたが、できれば、もうちょっと市民科学よりのシギチのイベントも開催できればと思います。
