名古屋・稲永ビジターセンターでのモニシギ講習会に参加しました

前週末、名古屋の稲永ビジターセンターで行われたモニシギ講習会に参加しました。

駅に着くとすぐに大きな「藤前干潟」の看板が目に入り、住宅地の建物ごとに違う鳥の絵が掲げられています。

今回の講義では、詳しく種判別の紹介のほか、シギチたちの生息環境や直面している深刻な現状についても話がありました。深刻な現状について主に気候変動や生息地の減少など、人間の生活の影響を強く受けているグループだそうです。ちょうど今年の10月10日、シロハラチュウシャクシギが絶滅種に指定されたというニュースもあり、改めて「知ること」と「守ること」のつながりを感じました。

名古屋グルメと鳥の話

講習のあと、名古屋のことをよく知らない私を気にかけてくださった藤前干潟を守る会の梅村さんに連れられ、味仙へ。

初めての名古屋名物の台湾ラーメンをたべました。辛さの呼び方が「アメリカン」「アフリカン」と独特で、守屋さんはアメリカン、私は普通の辛さを選びました。とても美味しかったです。
食べながら望遠鏡の話や観察地や発表内容について、いろんな話を聞けて楽しくて、とても勉強になりました。

雨の中の観察日

翌日は野外観察会の予定でしたが、朝からしっかり雨。
予定は変更になり、屋内での識別講習に。
それでも、守屋さん、梅村さんのほかにも多くの研究者が集まっており、雨の日ならではの落ち着いた雰囲気の中で話ができました。

印象に残ったのは、その日ミサゴが38羽も確認されたことです。関東ではなかなか見られない数なので、最初は耳を疑いました。梅村さんに「探してみよう」と言われ、限られた範囲の中で探してみたところ、15羽を見つけることができました。雨の中でしたが、次々と魚を狙って飛ぶ姿はとても迫力がありました。

そのほか、ハマシギダイゼンホウロクシギなども観察しました。ハマシギは小さくて丸く、群れで動く姿がかわいらしかったです。ダイゼンはモノトーンで分かりやすく、ホウロクシギの長いくちばしは一目で印象に残りました。守屋さん方がどうやって一瞬で見分けているのか、まだ全然分かりません。これからの私の課題です。

藤前干潟へ

昼頃に雨が少し止み、梅村さんが「少しだけ見に行ってみよう」と藤前干潟の後背湿地である水田地帯を案内してくださいました。

しかし途中でまた本降りになり、観察は中断。そのまま近くのラーメン屋さんで昼食をとることになりました。厚いチャーシューと濃厚なスープが最高でした。

午後は藤前干潟活動センターを見学しました。館内には小さな水槽や、シギ類のくちばしの形の違いを体験できる展示もあり、スタッフの方々からもいろいろなお話を聞くことができました。建物から出て、堤防の上からは、ミサゴが採食している姿をゆっくり観察でき、良い締めくくりになりました。

おわりに

初めてのモニシギ講習会は、学びも出会いも多い二日間でした。
識別の難しさを実感しつつも、現地で直接見て、話して、感じたことは大きな収穫でした。ご指導いただいたさん方、関係者の皆さま、ありがとうございました。

姜雅珺