2025年9月12日~15日に開催された日本鳥学会大会(北海学園大学:札幌市)において、信州大大学院の末石萌乃さんによって「日本で繁殖するシロチドリの遺伝的多様性・遺伝的構造の把握」に関する発表が行われました。本研究は、沖縄・関東・北海道の3地域で採取した試料からDNAを抽出し、遺伝的多様性や地域集団間の差異を解析したものです。地域ごとに異なるハプロタイプ構造が確認され、特に沖縄と関東・北海道間で顕著な遺伝的分化が示され、地域集団の保全上重要な知見となりました。
本発表の関東試料群は九十九里浜からも得られ、クラウドファンディングによる調査支援の資金も充てさせていただきました。研究は、さらに国内における試料や解析を充実させ、シロチドリの分布と遺伝的基盤を解明し今後の保全戦略の資料となる予定とのことです。
守屋
