石垣島のシギチ調査サイト

シギ・チドリ類の全国調査事務局を行っているバードリサーチですが、
趣味の多様化やメリットよりコストが大きいためか調査人材の確保に苦労することが多くなってきました。シギ・チドリ類の調査地である沖縄県石垣島の『白保ー宮良湾サイト』も、しばらく引き継ぎの調査員が見つかっておらず、廃止させるか休止にしておくか、サイト整理の確認のため4月上旬に春期渡りの観察に行ってみました。

シギチドリ類調査 白保ー宮良湾サイト

白保集落のサンゴ礁の岩場にシギ・チドリはいて、汀線や打ち上がった海藻に餌がいるのか、いろいろな種が混じって採食していました。人家の裏にこんなに良い観察場所があるとは、いつまでも観察していたいと思いました。

●2025年4月3~6日の16種のシギチドリの最大個体数(白保‐宮良湾サイト)
ムナグロ 92、コチドリ 6、シロチドリ 10、オオメダイチドリ 3、メダイチドリ 14、ホウロクシギ 1、オオソリハシシギ 1、キョウジョシギ 34、オバシギ 11、ヒバリシギ 3、トウネン 16、ミユビシギ 1、イソシギ 2、キアシシギ 17、アカアシシギ 17、アオアシシギ 7

白保‐宮良湾サイトは、過去の記録と比較して、あまり変わらない種数や個体数が確認されました。他にも、平田原やアンパル、名蔵の水田とよさげな湿地が多い石垣島。渡り鳥の中継地や避難場所として離島は重要な環境を提供しています。
しばらくは休止サイトとして整理して、引き続きカウントしてもらえる方を探しつつ、時代に合った調査体制も考えていかないとならないと思いました。

平田原の水田 夕方、数百のセイタカシギが群れ飛んでいた。
名蔵アンパルのマングローブと干潟。ラムサール条約登録地。景観も大変よかった。