薮の鳥の記録ほぼなく… モニ1000秩父・大山沢調査2024_2

モニタリングサイト1000陸生鳥類調査のコアサイトである東大秩父演習林と大山沢の2回目の調査をしてきました。
初日は秩父演習林、前回は天気があまりよくなかったのですが今回はまずまず。前回は記録されなかったマミジロの声も遠くから聞こえました。夜が開けると途端に静かになるトラツグミが今回はすっかり明るくなってからも囀っていました。

演習林内には、ヤマガラの繁殖状況をモニタリングするための巣箱をかけています。(参照:秩父演習林の巣箱に温度ロガーを設置してきました)巣箱をチェックして、センサーカメラをつけた巣箱にも繁殖の跡があることを確認できました。7月ごろに回収に行く予定で、記録を見るのが楽しみです。

翌日は大山沢の調査。今回は嘱託研究員の山﨑さんに同行してもらって2人で調査しました!

秩父も大山沢も、シカが増えて下層植生がほとんど食べ尽くされたことで、薮に生息するウグイスやコルリなどの鳥が過去十数年の間に激減しています。それが、ここ数年は回復傾向にあるかもしれない?というデータが取れていました(参照:藪の鳥の復活傾向続く? モニ1000秩父・大山沢調査)。シカが好まないアセビなどが増えてきたことやシカ柵の効果が出てきたのかもしれないということで注目していましたが、今年の調査では薮の鳥はほとんど記録されませんでした。秩父演習林で、50mの調査範囲外でウグイスが聞かれたのみで、一時期記録が復活傾向だったコルリやコマドリ、ソウシチョウは両サイトで記録なしでした。

大山沢サイトではシカ柵が倒木などであちこち壊れて、シカ柵の中にシカが入れる状態だったのでまた薮が少なくなっているのかもしれません。今後も注目しようと思います。