青葉山の深緑の中、鳥の声を浴びてきました!- モニタリングサイト1000 –

モニ1000の調査は、全国の調査者の皆さんに調査をお願いして実施しています。宮城県仙台市にある青葉山サイトは基本的には5年に1回調査をする準コアサイトですが、東北大学野鳥の会の皆さんに調査をお願いして毎年調査を継続してもらっています。今年は調査をしてくださった帆足碧夏さんたちに、調査の様子を紹介するブログ記事もお願いして書いていただきました。

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 読者の皆さま、初めまして。東北大学 野鳥の会(通称: のとり)です!🕊
 先日、モニタリングサイト1000の調査(繁殖期の2回の調査)を終えましたので、その様子について少しだけご紹介したいと思います!

▽調査の場所
調査の場所は、モニタリングサイト1000陸生鳥類調査の準コアサイトに指定されている青葉山―東北大学植物園。実はこの植物園、野生動物(イノシシ等)の懸念から、一般には一部分しか開園されていません(R6.6現在)。つまり、このモニタリングサイト1000の調査などでないと、園内全体を見る・歩くことができないんです。
※植物園の担当者から、調査実施のため特別に入園許可をいただいています。

園内の様子はこんな感じ

近くには、東北大学川内キャンパスや仙台国際センターなどがありますが、園内に入ればそこは別世界。モミの木を始めとする常緑針葉樹や常緑広葉樹、落葉広葉樹、その他低層の草木など豊かな自然が広がっています。あちらこちらで鳥の鳴き声も…

▽調査の様子
 のとりでは、各回5名で調査を行いました。園内で2回の調査を行ったわけですが、今回の調査、
         
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      メジロが多い…!!
 調査中、思わずみんなで苦笑い… (-_-;)(いったい何羽いるの…) 
 調査前の時点でメジロたちは賑わっていたのですが、想像以上…何とか個体数を数えました!

 ただ、このメジロたち、調査1回目は地鳴きが多かったの対し、調査2回目(1回目の調査から2週間後)はさえずりが多かった印象でした。
 始めこそ調査方法等に苦戦したものの、鳥の鳴き声が聞こえたとき、その鳥の” 動き ”を想像してみると個体数や種が分かりやすかったです。

▽素敵な出会い
調査中には素敵な出会いも数多くありました!
例えば…
飛びまわるオオルリ
 何やら遠目に青色のものが舞っている…??様子を伺ってみると、観やすい位置に止まってくれたのは2羽のオオルリでした!(しかも2羽ともオス…!)親子あるいは兄弟だったのでしょうか…?2羽でじゃれあっているようでした。観察後、みんな笑顔になっていました。

(左)みんなうれしそう (右)見つめ合う2羽 

枯草散らすヤブサメ
 ガサ…ガササ…ガサ…、地面で何かが動く音が聞こえたので静かにしていると… ひょっと姿を現してくれたのはヤブサメでした。尾羽が短く、小さく丸いあの姿に一同(特に筆者は)癒されていました。

コゲラの家族
 調査中にコゲラたちが追いかけ合う様子が… どうやら成長2羽、幼鳥2羽で遊んでいるようでした。4羽で鳴き合い、飛び交う姿は仲の良い素敵な家族を想像させますね。

忍び寄るカモシカ
 休憩中に近くの草木から変に揺れる音が… 音の方へ視線を向けると、そこにいたのはまさかのカモシカ…!! (いつ・どこから歩いてきたの…!?)
 特別天然記念物のカモシカ、青葉山周辺で元気に過ごしてくれていると良いですね。

音も無くのっそり歩いてくるカモシカ、その後目の前を通過
(園の出口付近にもカモシカらしき足跡が…)

▽感想
 自然豊かな東北大学植物園で繁殖期の2回の調査を行いましたが、調査に参加してくれた部員からは、
 ・鳥や植物の豊かさを実感できる良い機会だった!
 ・こういった調査の調査の参加は初めてで不安だったが、とても楽しかった!
 ・調査ということもあって普段の探鳥の様子とは大分異なり、新鮮で面白かった!
 ・天候に恵まれ、草木の影響もあって涼しく、調査が行いやすかった!
 などの声がありました!

 冬(非繁殖期)の調査ではどのように景観が変化し、どのような鳥たちに出会えるのか、楽しみです。

▽謝辞
 調査の進行やこのブログ執筆のご提案をしてくださったバードリサーチ植村慎吾様および関係者の皆様、調査地である東北大学植物園の関係者様、この調査に参加してくださった東北大学 野鳥の会の皆様には大変お世話になりました。この場を借りて感謝申し上げます。

東北大学 野鳥の会 (Twitter)