ふたたびフィリピンの森林コーヒー農園調査

2月上旬、ルソン島のタジャンへ今年度3回目の調査に行ってきました。鳥が静かだった前回12月に比べると、さえずりが増え、花もたくさん咲いていて、春めいていました。3-4月の繁殖期ピークに向けて、自然界が活発になってきているようです。

コーヒーは標高1000m以上の林内で生産されています。タジャンは標高1000~1800mにあり、険しい斜面にコーヒーが植えられていて、現地へ行くにもひと苦労。こんな山道を登って行きます。

いまでは都市向けの野菜畑が増えてしまい、そのことが森林破壊の主要因なのですが、ここは古くからの水田地帯で、斜面に美しい棚田が見られる地域です。

山林の中に作られているコーヒー農園です。コーヒーで収入が得られていれば、この森を焼いて畑にされることがなくなります。手前が神山、奥は石田健さん。

たくさんの野鳥が見られました。これはGolden-bellied Gerygone。姿も声もきれいです。

鳴き声を出さないため見つけにくい越冬種を調べるため、かすみ網調査も行いました。写真はシマアカモズです。秋に渡ってきたときは高鳴きしていて目立ちますが、そのあと見かけることが少なくなるため通過個体が多いかと考えていたところ、比較的よく網にかかったので、この地で越冬している個体は多いようです。(神山和夫 写真はGladys Maximoさん)